環境保護印刷

クリオネマークとは


「クリオネ」は貝殻のない巻貝の一種で、両極をかこむ寒流域、日本近海では北海道沿岸の海で見ることが出来ます。体の多くが透明で、胴体の前部にあるひれのような翼足を動かして泳ぎます。その遊泳する姿から“流氷の天使”と呼ばれています。
「クリオネ」の冷たく澄んだ海を泳ぐ神秘的な姿を、地球環境保全に取り組む印刷業界のシンボルとして図案化し、環境保護印刷推進協議会(E3PA)が制定したものがこの「クリオネマーク」です。
「クリオネマーク」をオフセット印刷物に表示することで、環境にやさしい印刷物であることを表すことができます。ただし「クリオネマーク」は、どんな印刷物に表示できるわけでも、どんな印刷会社や工場が使用できるわけでもありません。
「クリオネマーク」には、「認証ステータス登録基準」に基づいた「シルバー」、「ゴールド」、「ゴールドプラス」の3ランクの認証ステータスがあります。そして各ステータスそれぞれに刷版工程、印刷工程に対して環境保全のための詳細な登録基準が定められてます。

■各ステータスの認証基準

ステータス
刷版工程
印刷工程
ゴールド
プラス
刷版現像液を使用しない。
印刷湿し水にIPAを使用しない。
現像機からの廃液がない。
湿し水ろ過装置を使用して廃液量を削減。
(廃液は回収、焼却)
高精細印刷・FMスクリーニング等の技術を採用し、インキ・湿し水の使用総量を削減する方策を講じている。
ゴールド
刷版現像液を使用しない。
印刷湿し水にIPAを使用しない。
現像機からの廃液がない。
湿し水ろ過装置を使用して廃液量を削減。
(廃液は回収、焼却)
シルバー
刷版現像液に含まれるVOCが1%未満。
印刷湿し水に含まれるIPAが5%未満。
刷版処理液の廃液を回収、焼却。
湿し水の廃液を回収、焼却。

印刷会社は業務環境に合ったステータスでの認証を環境保護印刷推進協議会(E3PA)に申請します。そのステータスでの基準をクリアしていると認められた印刷会社には、認証登録番号の書かれた環境保護印刷登録証が交付されます。申請した印刷会社ごとに認証登録番号が異なるため、認証を受けていない印刷会社や工場、印刷物に「クリオネマーク」を使用、表示ができないのです。

株式会社 博巧印刷では、このステータスの最高ランクである「ゴールドプラス」を2007年3月、九州で初めて取得いたしました。